「たけのこメディカルパーク」は、横浜市青葉区青葉台にある、内科・小児科・耳鼻咽喉科・皮膚科・健診センターです

たけのこメディカルパーク

「青葉台駅」北口より徒歩3分
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皮膚病の症状

夏に流行する小児皮膚疾患

汗疹(あせも)

エクリン発汗の際に導管の閉塞が生じ、汗の流出が障害されることが原因。
このとき貯留した汗が導管周囲の組織に漏出して皮疹を生じる。
対策
  • 高温多湿の環境を避ける
    室温、衣服、寝具の見直し
  • 入浴により清潔を保つ
  • 湿疹化して炎症が起きていればステロイド外用薬
  • 二次感染に注意する
  • 水晶様汗疹
    (miliaria crystarina)
  • 水晶様汗疹
    (miliaria crystarina)

虫刺症
(蚊、ブユ、マダニ、チャドクガ)

蚊刺症

蚊の成虫が吸血時に分泌する唾液腺物質による即時型、遅延型アレルギー反応。
膨疹・紅斑・掻痒を生じ1 時間ほどで消退、その後数時間で再び紅斑、さらに丘疹・水疱を生じ、2 • 3 日で消退する。
稀に局所の潰瘍化やショックをきたす(重症型≒蚊アレルギー)

ブユ刺症

下肢を始め露出部に、中央に溢血点を伴った膨疹状紅斑を生じ擢痒が強い
慢性化して結節性痒疹をしばしば形成する。
小川・渓流の近くで刺される

マダニ刺症
  • マダニ(2~8mm 大)が皮膚に吸着して生じる。
  • 吸着中のマダニは口器と皮膚が固着されており、疣贅や腫瘤の訴えで受診されることもある。
  • マダニを媒介する感染症に、ライム病、日本紅斑熱およびロッキー山紅斑熱、重症熱性血小板減少症候群なとかある。
  • 吸着しているマダニを無理に引っ張ると口器を残してちぎれ後に異物肉芽腫を形成するため、マダニをつけたまま皮膚を切除する。
  • 摘出後1〜2週間は、ライム病発症予防のためにテトラサイクリン系ないしペニシリン系抗生剤を内服する。
毒蛾(毛虫)皮膚炎
  • いわゆる"毛虫"のうち、毒性をもつものは全体の約2%
  • ドクガ、チャドクガ、モンシロドクガなどの幼虫(毛虫)の毒針毛が皮膚に刺さることて生じる。
  • 毒針毛は空中に散布されることがあり、屋外作業中に気づかないまま発症することも多い。
  • 毒針毛(長さ0.1mm) 刺入直後チクチクした疼痛、数時間後には疼痛を伴う浮腫性紅斑・丘疹
  • ガムテープで剥離を数回繰り返し、シャワーでよく流す
  • 擦らずにステロイド外用薬・抗ヒスタミン薬内服(掻破すると毒毛がより架く入って悪化する)
チャドクガ
(E.pseudoconspersa Strand)
毛虫はツバキ、サザンカ、お茶の樹木に付着し6、7月と主に10月に被害が出ることが多い。
幼虫によることが多い。

虫除けの成分

天然成分由来

ハッカ・レモン・ミント・ユーカリなどのハーブ系
天然由来 ⇒ 効果にばらつき
実は適応害虫がいわゆる虫刺されの原因の蚊ではないことがほとんど。

イカリジン

かぶれリスクはディートより少ない(ほぼなし)
年齢により使用回数制限なし
顔にも使える
服の上からも使える(ディートは高濃度だと服を傷めるため使用✕)
対象の虫はディートよリ少ない

ディート

敏感肌の人はかぶれることあり
年齢により使用回数の制限あり
ディート12%以下の製剤
・6ヶ月未満:使用不可
・6ヶ月~2歳:1日1回
・2歳~12歳:1日~3回
・12歳以上:制限なし

ディート30%以上の製品は12歳以上のみ

伝染性軟属腫(水いぼ)

ポックスウイルスに属する伝染性軟属腫ウイルスによって疣贅を形成。
微小外傷や毛孔から接触感染し、有棘細胞内て増殖(プールではビート板・浮き輪バスタオルの共有で感染)
2~10mm のドーム状小結節が多発。
挽贅内容物が表皮に付着すると次々と自家感染する。
トラコーマ鑷子などて摘除する(そのほか、凍結療法や40%硝酸銀塗布などを行う)
数か月で自然消退するため、自覚症状に乏しい場合は経過観察することもある。
湿疹を合併している場合はまずステロイド外用

伝染性膿庶疹

水疱性膿痂疹(約95%)

原因菌:黄色ブドウ球菌
夏期に、主に乳幼児の顔面・体幹・四肢に好発
水疱内容物の接触により伝染する

痂皮性膿痂疹(約5%)

原因菌: A群連鎖球菌
あまり季節に関係なく、また成人も発症

・抗生剤外用、抗生剤・抗ヒスタミン薬内服が必要

日常生活
  • 患部は包帯やガーゼで覆う
  • プールは休む
  • タオルの共有は控える
  • 清潔に保つ(爪の手入れ)

手足口病

  • コクサッキーウイルスA16/A10/A6型やエンテロウイルス71型が原因(RNAウイルス)
  • エンテロウイルス71型:無菌性髄膜炎合併することある
  • コクサッキーウイルスA6型:高熱、手足を超えて浮腫性紅斑、治癒後に爪甲脱落
  • 潜伏期間は数日。飛沫・接触・経口(糞口)感染
  • 四肢末端と口腔粘膜にびらん、丘疹や小水疱を形成し、7日前後で消失。
  • ロ腔病変はほぼ必発。疼痛強い。
  • ウイルスは腸管で増えるため、症状消失しても2〜4週間は糞便中にウイルス排出あり
  • 終生免疫だが、違うウイルスに感染するとまた罹患することある
  • 飲水励行、対症療法、感染予防に手洗い奨励

多汗症

腋窩多汗症治療薬
エクロックゲルR
(ソフピロニウム) 12歳以上
ラピフォートワイプR
 グリコピロニウム 9歳以上
使用上の注意
いずれも1日1回使用 緑内障・前立腺肥大・妊娠中・授乳中の方は主治医と相談
禁忌
閉塞隅角緑内障、前立腺肥大による排尿障害、本剤に対し過敏症の既往
手掌多汗症治療薬
アポハイドローションR
(オキシブチニン) 対象年齢: 12歳以上

1日1回就寝前使用 起床後洗い流す

アポハイドは、主にエクリン汗腺のアセチルコリン受容体を選択的に遮断する抗コリン薬で汗を止める。

禁忌
閉塞隅角緑内障、下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)、重篤な心疾患、腸閉塞または麻痺性イレウス、重症筋無力症、本剤に対し過敏症の既往

注意すべき疾患
甲状腺機能冗進症・うっ血性心不全・不整脈のある患者・潰瘍性大腸炎・パーキンソン症状・脳血管障害・認知症・塗布部位に創傷や湿疹・皮膚炎等がみられる患者・腎機能障害・肝機能障害・妊娠・授乳中

取り扱いを始めた美白外用薬

ハイドロキノン4%クリーム 5g
  • 『肌の漂白剤』
  • 『しみ(老人性色素斑、肝斑、そばかす、炎症後色素沈着)』に
  • 夜1回(スポットまたは周囲まで広めに)→ 朝せっけん洗顔
  • 一本で約ーカ月
  • まずは半年~(1か月程中断して再開 or 連続使用も可能)
注意点
  • 冷暗所保存(常温可)
  • 紫外線でシミが悪化する可能性があるので、UV対策が必要
  • 妊娠中・授乳中は中止を推奨
トレチノインオイルジェル5g (0.05%)
  • 皮膚の代謝を促進
  • 『たるみ、しわに』
  • ハイドロキノンと併用してハイドロキノンの効果増強
  • 夜1回(シミにスポット or クリームやジェルに混ぜて全顔に)
  • 開始2〜4日後よりA反応(赤み、皮剥け)→ 保湿で対応
  • 耐性(A反応の消失)が出るまで連続使用(約1〜2カ月)
  • ーカ月中断(耐性が消失する)して、再開を繰り返す
  • 一本で約ーカ月分
注意点
  • 冷凍保存(オイルなので凍結しない)
  • 紫外線でシミが悪化する可能性があるので、UV対策が必要
  • 妊娠中・授乳中は禁忌

学校保険安全法

~日本小児皮膚科学会・日本皮膚科学会学会の統一見解が出されている~
その他の第3種感染症疾患 出席の可否 プール 補足
伝染性軟属腫 可能 露出部のものは被覆ないしは治療 ビート板や浮き輪の共有を控える
手足口病 接触不良や発熱・下痢等なければ可 N/A 手洗いの奨励
伝染性膿痴疹 病変が広範囲・全身症状があるなどでなければ可 治るまで禁止 露出部は外用+被覆